インフォテクノスコンサルティング株式会社
営業担当は1人,新製品の販路開拓に悩む
⇒ WEBによる集客・見込み客フォロー・ファン化の仕組みを設計
⇒ 月30件以上の問合せ 売上げ2.8倍に
新製品の販売で伸び悩む
インフォテクノスさんは、企業の事業活動に必要な様々なビジネスアプリケーションのコンサルティングから設計、開発、運用までを手掛ける企業です。創業から10年を超え、カルビーさんやヨドバシカメラさんなど、大手企業へもサービスを提供しています。
インフォテクノスさんは「Rosic人事情報システム」というパッケージソフトを開発し、2004年から販売を開始しました。「Rosic」は、単に台帳管理や給与を支給するといった人事のIT活用を超えて、人材データを柔軟に管理、分析していくことで戦略人事の実現をサポートするという新しい概念の上に誕生したパッケージ・ソリューションです。
製品を売り出して痛感したのは、これまでの市場に存在しない概念を売り出すことの難しさでした。同様の製品を持つ競合企業がいれば、そこに市場が形成されます。その市場が一般に認知されていれば、自社製品が人の目にとまるハードルは低くなります。しかし、まったく新しい考え方というのは、言い方を変えれば、お客様の頭の中は存在しないもの、ということ。「そもそも私たちは・・・」という説明からスタートして、クロージングにまでいくことは、時間も手間もかかる困難なことだ、と気がついたといいます。
そのうえ、手探りの中の新規事業ということで、まずはRosicの販売企画から実際の営業まで、セールス・マーケティング本部長の大島さんが1人で担当しなければならないという制約条件もありました。
外部の会社にテレマーケティングを依頼したこともありましたが、アポイントをとれるどころか、受付の段階で断られてしまうケースが大半。アポイントが取れたとしても商談にならないことがほとんどで、小規模の営業部隊が取る方法としては効率が悪いと判断しました。
自社の製品と営業組織の特性を考えたときにたどりついたのが、Webマーケティングだったのです。
ホームページを使い分ける
当社に相談に訪れた時点で、インフォテクノスさんはIT系の企業だけあり、しっかりした会社のホームページがありました。
しかし大島さんは、「受注開発を依頼する企業と、パッケージ製品を導入したい企業とではニーズが異なる。1カ所に情報を集めてしまうと雑多になり、かえって離脱する割合が高くなるのではないか」と考えていました。そこで、今までのホームページはそのままにして、Rosicのホームページを単独で作ることになったのです。
その上で、営業プロセスをどう整えるのかを考えました。営業担当が1人しかいないのなら、ネットを最大限活用する仕組みを整えた方がいいのではないかと考えました。
まず、ホームページでしっかりと集客できる「仕掛け」を作りました。人事のデータを企業の戦略に活用するポイントをまとめた、「考課分析レポート」を作り、無料で配布することにしました。これは約30ページにも及ぶ充実した内容です。これを手に入れるためには、メールアドレスを登録する仕組みにしたのです。それに加えて、人事とITをテーマにした全5回のステップメールも作りました。申し込んでもらえれば、もちろんメールアドレスを獲得できます。
こうして集めたメールアドレスに対して、隔週発行のメールマガジンの発行を開始しました。見込み客フォローです。毎回のメールマガジンでは、敢えて商品の説明などは盛り込まず、人事に関わる人に「これは役に立つ」と思っていただける情報を盛り込み、信頼関係を築くことに注力しました。そのなかで、セミナーなどの案内をしていくことで、実際にお会いしたときには、すでに何度かお会いしたような状態になれる仕組みをつくったのです。そうした経緯でセミナーに参加していただければ、商談にも進みやすく、成約の可能性も高くなります。残念ながら成約しなかった場合でも、いつどんなニーズが現れるかわかりません。引き続き、メールマガジンを送り続けることで営業担当が一人でも、定期フォローと同じ効果を生むことを目指しました。
営業マン1人で売り上げ2.8倍に
2007年7月から新しいホームページが加わりました。Rosicのホームページは、とにかくホームページを見るだけでRosicについて理解してもらえるよう、製品に関する情報を網羅するよう心がけました。商談に至った時には相手が商品に対する知識をある程度持っているので、商談がスムーズに進むという効果も生み出しました。
SEOについては、基本的なものだけを取り入れることにしました。調べてみると、人事システムの競合他社はネットでの露出にコストをかけていなかったのです。基本的な対策を行っただけですが、新しいホームページが登場してから、「人事システム」というキーワードで検索すると上位にランクされるようになりました。
このような試みが功を奏して、新しいホームページを作る前は月1〜2件程度だった問い合わせが、導入後は月30件もの問い合わせが来るようになりました。見積もりまで行く確率も高く、売り上げは前年比で2.8倍。営業担当の負担をおさえたまま、たった1人の営業担当でここまで売り上げをアップできたのです。まさにホームページは優秀な営業メンバーとなったのです。